2016年7月26日火曜日

あとからリボにしませんか?というメールがよくきます

あとからリボにしませんか?とか、あとから分割払いにしませんか?というメールがよく来ます。リボや分割払いにすると、我々はクレジットカード会社に利息を支払わなければなりません。その利息収入を狙って、積極的にリボ払いやら分割払いやらを推奨してくるわけですね。


今回のメールは三菱東京UFJ系のMUFG・DCカードからです。同じようなメールは、三井住友系の三井住友VISAカードからも流れてきます。こちらは、御丁寧に、はがきまで送ってきてくださることもあります。


最近では、“リボ払いは怖い”というイメージばかりが先行して、“リボ払い”と“分割払い”の違いをハッキリと説明できない人も多いように思います。その程度のことも知らずに、クレジットカードを持つこと自体が危険なことかと思いますが、現実的には与信さえ通ってしまえば、もしくは、そんな人たちが気軽に使ってくれることを期待しているのでしょうか?

筆者は大学生のとき、某パソコンショップにてアルバイトをしていました。そのときに、支払い方法として、“一括払い”以外のオプションを指定されるお客様もいました。かろうじて、“一括払い”、“ボーナス併用払い”、そして“分割払い”くらいまでは分かりました。しかし、“リボルビング”と言われて、頭にはてなマークがたくさん並びました。

おそらく、筆者はそのときに先輩に教えてもらったからこそ知っているわけですが、そんな経験がない方は、知らないままかもしれません。リボ払いと分割払いは、本質的には、代金を分けて返済する点では同じです。


リボ払いを説明するときは、分割払いとの違いを理解すれば簡単です。分割払いの計算方法は、例えば、5万円の商品を買って10回払いを指定したとします。このとき、金利・手数料相当分を算出して(3,350円)、商品代金(50,000円)と足し算すれば、支払総額が決定します(53,350円)。それを、10回払いなので、毎月、5,335円ずつ支払うという計算になります。ちなみに、綺麗な数字で割り切れない場合などは、1回目の請求のときに端数を入れたりします。

一方、リボ払いは、毎月の支払い額は一定です。先の例であれば、50,000円の支払いであっても、毎月5,000円の定額を支払いさえすればOKです。金利・手数料は、利用残高に対してかかってきます。返済シミュレーションによると、総額53,746円を、11回の支払いで残金がゼロになる計算になります。


分割払いのメリットは、支払いを始めるときに、毎月の支払い額や支払い終わるまでの期間が確定されることです。毎月、一定の給与所得があれば、それを見越して返済計画も立てやすいかと思います。一方、リボ払いは、支払い終わるまでの期間は不明瞭ですが、毎月、決まった金額を支払うだけで良い点です。

ここで勘のいい人は気がつくかと思いますが、リボ払いの怖いところはここにあります。リボ払いの金利・手数料は残金に対してかかってくるため、例えば、毎月5,000円ずつ返済をするプランで、金利・手数料が毎月3,000円とかであれば、実質的に2,000円ずつしか残金が減らない計算になります。まだ残金が減ればよいのですが、金利・手数料が5,000円を超えたら?とか考えると、破滅への第一歩ですね。

金銭感覚がある人であれば、たとえ、リボ払いであっても問題ないかと思います。しかし、今月のクレジットカードの使用残高はいくらですか?といった質問に即答できなければ、知らず知らずのうちに利用残高が増えていくことになります。

クレジットカード会社に毎月の定額料金さえ納めていれば、リボ払いは問題ないわけで、ご利用限度額まで到達して、ようやく、気がつくというシナリオです。もっとも、そんな人は、クレジットカードは持たない方がよいでしょうけど、クレジットカード会社からすれば“良いお客様”なんでしょうね。